概要
- NURO Wireless 5Gの基地局アンテナが直線距離20メートルに設置されたのでテストしてみます。
- 理論値で4.1Gbps出るとのことなので期待したいです。
- 7日間はキャンセル可能です。
レンタルルーター
5Gアンテナとルーター、WiFi APが1つに詰まったものになります。
IEEE 802.11axに対応しているのでWiFi-6対応です。
所感
- キャリアの電波周波数が5GHzということもあり、見通しで直接アンテナが見える状態に設置したときとしていないときの差が大きいです。
- 特にアップロードの差が大きくて、屋外の直接見通せるところに設置すると、300Mbps, 部屋の中に設置すると40Mbps程度になります。
- IPv6アドレスが振られます。先頭の64bitも動的に振られます。
- ルーター本体は重いです。発熱もそこそこあります。ほんのり温かいです。冬に20度の室内で低負荷で稼働していて、表面温度が40度ぐらいです。
ベンチマーク
早速、測定してみます。
測定
屋外にルーターを置いて遮蔽物がない状態で計測してみます。無駄なCPU消費を抑えるために2GHz帯は無効化してあります。
- WAN
- 屋外 見通し 20m
- LAN
- WiFi IEEE802.11ax
WiFi
補足:
- Cloudflareのスピードテストの方は、fast.comより遅い結果となったのでnuro局内からcloudflareへの帯域が細そうです。
- WiFi6は実測値でも1.5Gbpsくらい出るのでWiFiがボトルネックにはなっていないはず。
問題点
しばらく使っているとクリティカルな問題が発生しました。
事例1
24時間ほど運用していたところ、インターネットまたはWiFiの接続が不安定になりました。ルーターの電源を入れ直して復帰しました。
WiFiにはたまに1台だけが接続されるという程度しか利用していません。というか、このWiFi APに接続していると、自然と接続が切れて既存の別のSSIDに勝手にフェイルオーバーされます。
下のスクショは、WiFiにつながっているPCからCloudflare public DNSにpingを打ってみたところです。ほとんど繋がりません。
事例2
事例1のあと4時間後にまた同じ問題が発生しました。
今回も同様にインターネットまたはWiFiの接続が不安定になりました。
しばらくpingの様子を見ていたら、調子が良くなりました。そして、また調子が悪くなったりします。
インターネット回線が調子悪いのか、WiFiが調子悪いのかを簡易的に判定するためにpingを打ち続けました。
pingの送信先はcloudflareのDNSキャッシュサーバと、モデムのLAN側に付与されているIPアドレスです。
LANのパケットがロスしていることから察するに、WiFiのアクセスポイントが調子悪そうです。
ルーターのWiFi機能が不安定なのであれば、レンタルしているモデムには有線のポートが付いているので別途自分で用意したWiFiアクセスポイントを設置すれば解決できます。
参考のために、別の固定回線の計測結果です。TTLにばらつきはありますがパケットロスは無いです。本来ならばこのぐらいの速度で安定して送信できるべきです。
事例3
10時間後、またレンタルしているモデムのWiFiアクセスポイントが不安定になった。
事例4
そのまた15時間後。レンタルモデムのWiFi APが不安定になった。ほとんど繋がらない。
左がCloudflare public DNSに対してのping結果。右がルーターのNICへのping結果。
不安定になるたびに、レンタルモデムの本体を再起動してますがしばらく時間が経過すると不安定になります。
RTTが遅い
既存の固定回線+WiFi APの平均RTTは27.295ms
— 1.1.1.1 ping statistics —
3233 packets transmitted, 3196 packets received, 1.1% packet loss
round-trip min/avg/max/stddev = 10.485/27.295/3520.858/105.505 ms
NURO Wireless 5G (内蔵WiFi AP)の平均RTTは76.733ms。
— 1.1.1.1 ping statistics —
225 packets transmitted, 225 packets received, 0.0% packet loss
round-trip min/avg/max/stddev = 14.292/76.733/1602.545/205.341 ms
遅すぎます。テレカンするには若干テンポが遅れるし、ゲームをする人にとっては耐えられないと思います。
一応、有線LANでpingを測定して見た結果。
有線LANでpingを送信した結果。
左側がルータのNICへ。右側はCloudflareのpublic DNSへ。右側はaverage 19.818msでした。
参考のために、既存の回線でも計測してみました。
有線LANによる接続で、左側がCloudflare public DNSへのping, 右側がLANのルーターへのpingです。Cloudflare public DNSへはaverage 7.189msでした。
nuro 5G Wirelessのほうが3倍近くTTLが遅いです。
Latencyのまとめ。
参考までに、google meetでは300ms以下であれば問題ない数値と定義している様子。このグラフは固定回線+無線LANのとき。片道だから10ms台。
静的NATができない
自宅サーバや、マインクラフトのサーバを立ち上げるときに普通に静的IPマスカレード、静的NATを行うだけでは公開できないです。
外部にサービスを公開したい場合はCloudflareといったtunnellingサービスを使う必要があります。とはいっても、安全性の面ではCloudflareを通したほうが良いのでこの点はどっちが良いとも言い切れない。
ルーターの交換を申し出てみる
現状のWiFiが不安定に鳴る問題を共有し、(無駄なトラブルシューティングの)問答を20分ほど受けて、ルーターの交換をやっと受け付けてもらいました。
しかし、7日間のお試し期間の延長は不可能と言われました。
自分の持っている安定したWiFi APを接続して運用しても良いかなと思いましたが、1ヶ月分の課金を行って、再度検証を行うのは手間がかかるし、回線のlatencyが76msは致命的に遅いので
その場で解約を申し出て、解約しました。
ちなみに、レンタルした機材を返却しない場合は、機器損害金(税込61,500円)が請求されるとのことでした。
まとめ
- nuro wireless 5Gのlatencyが76msもかかり遅いです。
- 貸与されたルーターのWiFi AP機能が不安定すぎて使えない。
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